生命力の強さ

今日仕事場に行く前に、MYに会いにMYの家へ。
ドーナツのお土産を持ってドアの前に立ち、チャイムを押すとMYのお母さんが迎えてくれた。
いつも家に遊びに行くとMY本人がドアを開けてくれるので、傷がひどいのかと思いおもわず「MYは？」と聞いてしまった。すると「ゴメンね〜★」と、下駄箱の横からひょこっと顔を出してMYが顔を見せた。

MYの顔を見たら、気持ちが少し落ち着いた。

家の中にお邪魔して、お母さんが入れてくれたお茶を頂きながら、今の怪我の状態と彼氏の状態、そして事故の時の状況も話してくれたので聞いていた。
MYの傷口は小さいのだが、深いみたいで回復するには時間がかかるという。（傷の周りの細胞が死んでいるらしい）後、手足あちこちに打撲の治り掛けのあとがあったが、大事故の後とは思えないくらい綺麗な体で、安心した。
安心したら、私は涙があふれてだしてきて止まらなかった。そしてひとしきりMYの横で、ハンカチを目にあてて涙をとめていたのでした。


彼氏は今の所植物状態になっているとのこと。
熱が引いても意識は戻らず、体が動かせてもそれは本人の意志によるものではない。
そんな彼氏の元に1週間ずっと通い続けたMYのことを思うと、心が痛かった。

MYは今とても冷静で、まるでそんなことがなかったかのように振る舞えている。
でもそのような事故を経験し本当に恐怖を感じた人は、何年かした後に急に恐怖がくるのだそうだ。その時が来て、MYが苦しむことが私は恐い。本人も漠然と恐怖を感じているようだ。


彼氏の事を考えて悲しむ、ということを彼女はしていない。むしろいつも挨拶のように遠くから呼び掛けているようだ。「おはよう」とか「今日はいい天気だよーはやく動ける様なろうねー」とか。プラスの想いを彼女は送っている。

他の人も言っていたけど、想う、ということがいいようだ。医療がやることには限界があって、人の想いが回復をもたらすことがある。
だから悲しむのではなく想うことを続けることが今の私たちに出来る、一番良い方法のようだ。


彼女は父親や男友達に「お前は悪運が強いなー」と言われたらしい。
違います
彼女は生命力が強いんですよ。
だからこれからも私たちと同じ時を一緒に生き続けるんです。


もう一度、ここから祈ります。

剛さんの意識が戻りますように。
そしてまた普通の生活が出来ますように。
私たちの声が届きますように。